小路 (その1)

2018

 

 2017年にフランスとスペインにまたがるバスク地方のツアーに参加しました。

 バスク地方は、周辺の地域とは異なる文化背景を持っていて、建築様式などにもそれが反映されているということなので、その記録も多少意識しながら旅行の風景を撮影していきました。その結果を「小路」を軸に整理してみたのが今回の展示です。

 小路は、多くの人々にとって、何かしら親近感を与えてくれる生活空間だと思います。日々の生活の延長が、草木の飾り、洗濯物など室外にはみ出してきて、それが各々の持つ特有の生活文化、建築様式などと融合して、様々な風景を生み出しているのだろうと思います。

 今回は、観光用ルートを中心とした経路での写真が多く、それを意識した飾り付けもなされているようですが、それでも各小路はそれぞれの顔を持ち、トゥールーズ(フランス)とバスク地方では明らかな差を感じることができました。

 (小路に関して、次のテレビ番組が記憶に残っています。サン・モトヤマの創始者、茂登山長市郎氏が東京で出店することになったとき、銀座のような大通りではなく、リラックスな雰囲気を持つ狭い道路:並木町を選んだという降りがありました。NHK BSプレミアム:プレミアムカフェ 街はこうして輝いた 2017.04.05、初回放送2014)

 

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トゥールーズ1 お出掛け(フランス) 7s_07756

 

トゥールーズ2 3分後 7s_07761

 

トゥールーズ3 7s_07765

 

トゥールーズ4 7s_07750

 

オンダリビア1 (バスク地方・スペイン) DE_20316

 

オンダリビア2 DE_20368

 

ビルバオ1(バスク地方・スペイン) DE_20615

 

ビルバオ2 DE_20634

 

サン・セバスチャン1(バスク地方・スペイン) 7s_09424

 

サン・セバスチャン2 7s_09416

 

 

 人々の温かい交流の原点にもなっていると思われる小路の魅力に惹かれて、これまで各地の国々で撮影してきたスナップ写真のいくつかを集めて見ました。

 経済発展段階の相違、文化や宗教の違いなどにより、多様な小路の風景が展開されていますが、基盤となる共通項は「人の往来」にあり、そこから生み出される人間味豊かな雰囲気への共感が魅力の原点になっているのではないかと考えています。

 「小路」という言葉の読み方について、大阪生まれの私には「ショウジ」と読むのが当然と思い込んでいましたが、全国的には「コウジ」と読むことが多いことを知りました:

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14138449499

https://dictionary.goo.ne.jp/thsrs/12495/meaning/m0u/

https://okwave.jp/qa/q6488354.html

https://www.weblio.jp/content/こみち

https://kotobank.jp/word/小路-495370

など。

 また、小道と小路の使い分けについて、「小道」は物理的に幅の狭い、山中や脇道や枝道にありがちな細い道を指し、自然発生的なものも含まれる、 「小路」は通行のための、自動車があまり通れないような細いみちで、人工的で政治的、経済的活動が前提とされている、というような説明もあります。

 私は、野中の一本道から始まった生活の道が、集落の逐次形成、面への拡大と共に多くの枝道が作られ、村、町へと発展、さらに大量の往来を円滑に実現するための大路の建設と、人間活動のために作られてきた多様な道を類別するために作られた名称の一つが小路であると思っています。すなわち、各用語の厳密な定義にこだわるより、重複する領域があることを許容しつつ使用するのが実際的ではないでしょうか。

 以下のページに、これまで訪れた国々の「小路」をいくつか紹介しますので、それぞれの特徴にご関心があればご覧ください。

 

  スペイン  チェコ(プラハ)

  イタリア(ミラノ コモ湖 シチリア島 南イタリア)

  モロッコ(その1  その2)  ダマスカス  ネパール

 

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